少年

藤井紅碧



遥か空の上で
ぼくは産み落とされたんだ
風をきって飛ぶんだ
そのうち体がおかしくなって死んじゃったよ

地獄でおじさんに聞いたら
僕が死んでお天道様は泣いたんだって
おじさんもぼくを追って死んだんだって

ぼくはいっぱい嫌われたよ
嫌われものはぼくとおじさんだけで十分だよ
 


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