システム

藩荷原課



久方に
見えし祖母の
白頭
聞きしに勝る
老いの階(きざはし)

古本を
下げし片手の
冒険よ

薫り立て
露と儚し
少女の恋よ

誰そ彼も
陽に霞みけり
夏の浦

八月の
涼風満ちし
境内の
夏の陽溜めし
君の唇

焦がれ悶える
一人の夜に
あなたを想って
手慰む

浮世儚し
霞が如し
露と消えにし
酒浸(さけびた)し

名無く学無く
世界の端で
足を擦り切る
夢追い人

飽きた飽きたと
放って捨てた
玩具の上に
積もる思い出


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