6月TV アリス この小説はある動画サイトに動画を投稿する内容の小説となっています。生暖かい目で見守ってやってください。 「せーの」 「「「はろはろー」」」 「はい、始まりました6月TV。皆さんよろしくお願いします。いやー、始まりましたねー、ルイ君」 「とうとう始まっちゃいましたねー、マイ」 「いやー、始まりましたね、お姉ちゃん」 「「「..................」」」 「え、えっと、それじゃあ簡単に自己紹介をしていこうかな。私から年の順でいい? おっけー? よし、じゃあ私から。私は長女の水無月メイ、みんな、よろしくー」 「じゃあ、次は俺かな? 長男の水無月ルイです。よろしくー」 「あ......はい。最後はボクですね。次女の水無月マイです。よろしくです」 「はい、じゃあ簡単に私達の自己紹介が終わったところでね、このチャンネルの趣旨みたいなものを説明したいと思います」 「このチャンネルでは俺たちが身近で不思議に思ったことやちょっと面白いなと思ったことについて話していくチャンネルです。要はほぼ何でもありってことやね」 「で、この動画が記念すべき第一回目です。なのでボクは今すごく緊張してます」 「まぁ、その辺はおいおい慣れていけばいいかなーと私は思うよ」 「まぁ、第一回目なので俺たちのことをもっとよく知ってもらおうということで、詳しい自己紹介を含めたフリートークをしようと思います。はい、拍手―」 「わー、ぱちぱち」 「で、どういう順番でやっていきますか。俺からやろうか?」 「いやー、私は私からマイちゃん、マイちゃんからルイ君がいいと思うなー」 「ボクもその意見に賛成です」 「ん、そっか。じゃあその順番でいくか。じゃあ、最初は姉貴からだな」 「はーい、ルイ君からバトンを受け継ぎました。水無月メイです。よろしくお願いしまーす。今は高校3年生です。そうですね、何しゃべろっか?」 「特技とかどうです?」 「そうだね、私の特技は家事全般かな? うちの両親、共働きだから私が家事することが多くって。いやー、地味だよね。でも他にしゃべるもんもあんまなくてさー」 「いやいや、姉貴はたくさんあるだろ? 例えばピアノコンクールで金賞をとったり」 「国際英語コンクールで受賞したり」 「「ねぇ?」」 「いやいや、趣味の範疇だから。あ、でも、私がこんな風になったのはあの出来事からだな......」 「お、そんな出来事あったのか?」 「ボクも知りませんでした......」 「あんまり人前で言うことじゃないんだけどね......」 「とりあえず言ってみたらどうですか? 駄目そうだったら後でボクが編集でカットしときます」 「そうだね......。じゃあ、言うよ。あれは私が12歳の時だった。弟が亡くなったの......」 「いやいや、待て待て。俺、ここに生きてるじゃん。なに、俺? 虚像なの?」 「あれがきっかけで......」 「いやいや、俺の話聞こうか。ねぇねぇ、姉貴、聞いてくださいな。俺は目の前にいるでしょ? なに、アイムゴースト? おいおい、無視かよ? マイ、何か言ってやってくれよ」 「あれはボクも堪えました......。お兄ちゃん......」 「お前もか!? それが本当なら君たちの目の前で不思議起こりまくりじゃん!! むしろ、それを第一回目の動画にしようよ」 「あれは、よく晴れた夏の日だった」 「あ、はい。もう俺のことは無視するスタンスなのね。はい、進めてどうぞ」 「まさかあんなことになるなんて......」 「引きが長いって」 「まさか......まさか......川で鮭を生け捕りしてたルイ君が溺れるなんて......」 「俺は熊かな?」 「違いますよ、お兄ちゃん。そこは生け捕りしてるんなら上半身が出てるはずなのに溺れたところにツッコむべきですよ!」 「お前の間の取り方こそ違うわ!」 「弟との思い出が今でもふと思い出すの......。朝食のとき、昼食のとき、夕食の時」 「限定された日常の一部すぎるやろ」 「違いますよ、お兄ちゃん。お兄ちゃんとお姉ちゃんは食事の席が隣なのでそこまで思い出にならないことにウィットを感じるべきです」 「シャラップ、マイシスター」 「イェス、アイムマイ」 「そっちのマイじゃないからね」 「それから、私は弟のために必死に努力したわ。雨の日と曇りの日は辛いから晴れの日に」 「いや、むしろそれ一年の半分くらいは頑張ってないじゃん」 「ガンジーと同じレベルには頑張ったわ」 「絶対この辺ノーカットで使ってやるからな、覚えとけよ」 「そうして先ほどの私のようになったの」 「ふーん」 「っていう夢を見たんだけど」 「長いわ。それだけで尺取ったわ」 「はーい、今ので軽くこのチャンネルの流れみたいなものが分かったかなと思います。じゃあ次はマイちゃんどうぞー」 「はい、引き続いて自己紹介させていただきます。マイです。ボクは今、高校1年生です。簡単にボクについて説明すると天才です。おーっと、野菜の甜菜ではないですよ」 「「......」」 「す、すべっちゃいました。ど、どうしましょう? お兄ちゃん、助けてください。ヘルプミーです!!」 「え、っと。まぁ、こいつは見ての通りポンコツだ。そして確かに天才でもある。まぁ、言うなれば超高性能コンピュータただし足し算に限るみたいな感じだな」 「あ、はい。ボク賢いんです。本当ですよ。本当なんですって。信じてください。何でもするから信じてkださいよぉー」 「おい、ポンコツ。その辺でいいから特技とか何かないの?」 「特技ですか? あぁ、じゃあ、あれやりますね? 少しお姉ちゃん借りますね? 少しの間繋いどいてください」 「りょー。ということでね、うちのポンコツ天才は何をしてくれるんでしょうか? うちの姉貴も基本何でもできる高スペックなんでね。楽しみですね。暇なんで簡単に姉貴とマイのまとめを。姉貴は言うなれば女子力マシーンでですね。家事はマジでうまい。マイはポンコツ天才ですね。勉学も割とすげぇ。確か全国模試で30番より下になったことがないはず。ただ、見ての通り残念過ぎるくらいポンコツだ。ん、こう思うと俺って最後に自己紹介するには普通過ぎないか? 何かの賞を受賞したとかでもないし何かに秀でてるとかでもないし......。あれ、これ動画のオチ的にやばくね?」 「準備できましたー」 「準備おっけーだよー」 「まぁ、考えてもしゃあない。それじゃあ、どうぞ」 「ベースボーカル、水無月メイ。でゅん、だんぢゅん、だる。でゅん、だんぢゅん、だだ」 「なんじゃ......こりゃ?」 「ボイスパーカッション、水無月マイ。ぶっつぽ、ぷすっ。ぼっつぽ、ぷっすー」 「おい、お前ら。俺を指さしてどうした? 俺にリードボーカルやれって? ベースとパーカスから曲をあててリードやれって鬼畜すぎんだろ!!」 「まったくこんなことも出来ないなんて、愚弟ね」 「まったくこんなことも出来ないなんて、愚兄ですね」 「やめろ、その言葉は俺に刺さる。......ところでマイ、お前、ボイパ上手いな」 「ヒカ〇ンから学んだ」 「大御所を呼び捨てだと!? おい、やめろ一回目から炎上するじゃねぇか」 「許してね、お兄ちゃん?」 「さすがにそんなんじゃ許されないよ、マイちゃん......」 「よし、許そう」 「ゆっるーい。むしろこれで許されたのが私、不思議でならないよ」 「お兄ちゃん、千円欲しいな」 「よし、あげよう」 「かっるい。さすがに軽すぎるよね?」 「お兄ちゃん、喉乾いたなぁー」 「御意」 「もはや目の前で何が起きてるのか分からないよ」 「お兄ちゃーん。肩たたいてー」 「いやー、それはちょっと......」 「評価の基準って何? 一体何なの? あぁ、そうかさすがにボディータッチはよくないよね」 「お兄ちゃん、右肩叩いて」 「仰せのままに」 「もう、お姉ちゃんは思考を放棄します」 「お兄ちゃん、左肩も」 「いや、左はいやかな?」 「何なの? 左には何があるの? うちの弟、ちょろいの? ねぇ?」 「まぁ、冗談はここまでにして」 「千円取ったのに冗談で済ませるんだ......」 「ボクの自己紹介はこんなところかな?」 「ほとんど何も伝わらなかったけどね......」 「じゃあ、最後はお兄ちゃんどうぞ」 「俺は水無月ルイだ。今は高校2年生だ。特技は......特にない」 「いやいや、そんなことないでしょ。謙遜しなくていいんだよ、お兄ちゃん」 「いや、本当に。微塵も、全く、思い浮かばないんですよ」 「へ、確かに。ルイ君が賞状とかもらってるのあんまり見たことないかも」 「だろ、俺は......語ることの少ない人間なんだ。優秀な姉と妹に囲まれた平凡な弟。これが俺さ」 「あ、でも、ボク一つ覚えてますよ」 「お、なんだ。マイ、お兄ちゃんの素晴らしいところでもあったか?」 「小学生良い歯コンクール優秀賞」 「地味!! とても地味」 「あ、私も思い出したよ」 「お、姉貴もか......。実は俺にも色んな事が出来たのかもしれないな」 「皆勤賞」 「それ、誰しも取れるやつ。俺である必要性が皆無」 「だって、お兄ちゃん。そこはかとなく器用貧乏じゃないですか」 「あー、マイちゃん......。それを今、言っちゃう?」 「どうせ、俺なんて動画のオチにふさわしくないつまらない人間ですよ」 「でも、ボクはそんな人間じみたお兄ちゃんが好きですよ」 「そうだね、私も着飾らないありのままのルイ君が好きだよ」 「姉貴......、マイ......。お前ら......、俺もお前らのこと 」 「はーい、そろそろ時間の都合の方で動画を締めさせてもらいます。皆さん、ご視聴ありがとうございました。次回の動画で待ってます」 「ちょ......まっ」 「じゃあ、お姉ちゃん、お兄ちゃん。挨拶を......」 「はい、じゃあ、せーのっでいくよ。せーのっ」 「「バイバーイ」」 「激しく消化不良だぁーーー」 6月TV アリス この小説はある動画サイトに動画を投稿する内容の小説となっています。慈愛に満ちた目で見守ってやってください。 「せーの」 「「「はろはろー」」」 「はい、6月TVです。初めての人は初めまして。前回の視聴者さんはよろしくお願いします。いやー、前回の動画。それなりに皆さんに見てもらえて嬉しいです。ありがとうございます」 「「ありがとうございます」」 「今回はですね、動画のコメント欄にちらほらと質問の方を書かれてる方がいましたのでそちらの方に答えていきたいと思います」 「俗に言う質問コーナーってやつだね、お姉ちゃん」 「はい、まぁそういう感じです。数は多くないんですけどこうやって視聴者さんとコミュニケーションを取れるときは積極的に取っていこうと思うのでよろしくお願いします」 「じゃあ、一番最初の質問だけど、俺が読むけど大丈夫?」 「いいんじゃないかな?」 「じゃあまず、一つ目。みなさん、こんにちはー。はい、こんにちはー。前回の動画、楽しく見させてもらいました。皆さん、今後の予定としてゲーム実況とかはやる予定はありますか?」 「うーん、ゲーム実況かー......。私は全然やるのはありだと思います」 「ゲーム実況? ぜひやりましょう」 「このように対戦ゲームをやると恐らく、マイちゃん一強になります」 「あれは今、思い出してもひどいもんな」 「子供に大人気のあのゲームなんだけど......乱数調整でひるみを出すように調整してた時はマジであかんかった」 「おかげで何も出来なかったもんね......」 「ボ、ボクは対策してないのがいけないと思います」 「なので、対戦ゲームじゃなければやるかなーとは思います」 「じゃあ、次。二つ目。好きな食べ物、嫌いな食べ物を教えてください。じゃあ、まずマイから」 「ボクは好きな食べ物はドクタ〇ペッパ〇。嫌いな食べ物は食用菊。正直、あいつはなんで存在してるか分からん」 「マイちゃん、炎上するから。やめて。今すぐ無難なのにして」 「あ、でも食用菊は発がんの抑制、コレステロールの低下などの効果があるからみんなは食べようね!」 「とってつけたようなステマだな......」 「まぁまぁ、でもマイちゃん。確かにドクタ〇ペッパ〇好きだよね。何で?」 「は? おいしいものに何でって聞くのは愚直すぎない? まぁ、教えてあげる。ドクタ〇ペッパ〇はね、世界最古の炭酸飲料なのよ。その上、あの独特な風味がたまらないわよね」 「あの、薬品みたいな味だね」 「はん?」 「どうしてそんな見下した目をするのー」 「まぁ、初心者はみんな、そういうわ。ただ飲み続ければ見える世界があるのよ。欲せよ、さすれば与えられん」 「はい、ということでね次は姉貴。お願いします」 「好きな食べ物は鮭以外かな? 嫌いな食べ物は鮭かな」 「激しい鮭批判」 「どうしても鮭は彼のことを私に思い出させるから」 「そんなラブコメテイストで言われましても......。それに前回の動画見てないとそのネタ伝わらないから」 「うーん、じゃあ嫌いな食べ物はなしで」 「この時間激しく無駄じゃねえか」 「まぁまぁ、じゃあ最後はルイ君だね」 「ん? 俺か。俺は唐揚げが好きだ。そして、納豆が嫌いだ」 「あのー、お兄ちゃん。ふざけたボクたちが言うのはあれなんですが地味すぎです。つまらないです」 「だねー、流石にもう少しひねってほしいかなー」 「俺はこういう動画の流れも嫌いです」 「あー、すねないのすねないの。じゃあ、次の質問は私が読むね? 少し楽しそうな質問だよ。皆さんは普段、どんなことをして過ごしてますか? だってさ」 「いやー、こういう質問は答えやすいな」 「ですねー」 「はい、じゃあ。まずはルイ君からどうぞ」 「え、地味なのにお兄ちゃんからいくんですか?」 「お前な......俺だって少しは意外性があるんだぞ?」 「へぇ、じゃあ精々楽しみにさせてもらいますね」 「まず、時間を惜しまず己を磨きながら、希望として絶望に立ち向かい、地球を守るために戦ってた」 「スケールでかっ。ルイ君、もう少しましな嘘つこうよ」 「いえ、限りなく嘘ではないと思います。そうですよね、お兄ちゃん。ただし、そこに不特定多数の女の子と戯れるがあればですが」 「それ、さらに悪化してるよね!!」 「ふ、流石だな。その通り、これは全て事実だ」 「ですよね、ポケ〇ンで時間を惜しまず厳選し育成した後、ダンガ〇ロンパをプレイし、そして地球防衛〇で地球を守るために戦ってますもんね」 「ふ、その通りだ」 「まさかの指摘されても恥じないし、懲りない!? 本当に変だよ、ルイ君。大丈夫?」 「俺だって......キャラ立ちしたいんだよ......」 「お兄ちゃん......地味キャラはみんな、そう言います」 「............」 「は、はい。こんな感じがねルイ君の暇な時の過ごし方らしいよ。うん、次は私がいこうかなー」 「はい、どうぞ」 「私はね、いつも炊事、掃除、掃除、掃除、炊事、掃除、掃除、掃除、炊事かな」 「なるほど、鍋の肉、野菜、野菜、野菜、肉、野菜、野菜、野菜、肉のリズムで言うことで笑いを誘ったんだね。さすがです、お姉ちゃん」 「いや......そこはツッコんでくれないと......」 「あ、すいません。テイクツーお願いします」 「解説されたネタをもう一回やれと!!」 「はい、どうぞ」 「......私はね、いつも家事してるかな」 「君がいつもしてるのは家事―、気にはならないのやじ―、でも料理がおいしいのはいい感じー。いぇあ」 「ルイ君......帰ってきて......」 「ちなみにボクはこういう風に暇をつぶしてます」 「完全に確信犯だよね!!」 「いぇあ」 「あー、もう! ルイ君も起きて。カメラ回ってるんだからしっかりしなさい」 「俺なんて......地味なんだ」 「お兄ちゃん、しっかりしないと必殺技しますよ」 「え、マイちゃん、何それ怖い」 「暗黒(ネビュラ)双紅蓮(フレイム)」 「え、ちょっと待って。ちょ、ちょっと」 「偽りのペテン師」 「マイさん、お願いです。しっかりするのでやめてください」 「偽りのペテン師ってただの正直者じゃん」 「姉貴もほじくり返すのはやめて」 「さ、さぁ、次の質問にいこうか。これは面白そうだぞ、ハッハッハッ。じゃあ、読むぞ」 「見ざる(ノーシー)聞かざる(ノーヒア)言わざる(ノーセイ)」 「読みます。読ませてください」 「......仕方ないな」 「......三人ともとても仲がいいですよね。ということで三人で俳句を一句作ってください。もしかしたら上手いことなるかもですよ。ルイ君は最初、メイさんは真ん中、マイちゃんは最後をお願いします。あ、お題は海でお願いします」 「へー、確かに面白そうだよね」 「お題は海ですか、思ったより書きやすいかもですね」 「じゃあ、書いてみようか」 「そうだな」 「..............................」 「..............................」 「..............................」 「できたー」 「あ、私もできたよ」 「あ、ちょっと待って。俺、まだ」 「ねぇ、マイちゃんはどんなの書いた?」 「やっぱり海と言えばあれでしょうってものを」 「ザ・青春みたいな」 「まぁ、そうですね。でも、最近してる人を見るのが少なくなって残念です」 「やっぱり高校生くらいになると恥ずかしくなるのかな?」 「できたー」 「あ、みんな出来たみたいだね。じゃあ、一番最初から順番に読んでいこうか?」 「じゃあ、俺からか! 読むぞ」 「棒握り」 「君に目掛けて」 「振り下ろす」 「..................」 「SA・TSU・BA・TSU☆」 「いや、姉貴。それでごまかしても駄目だから。さすがにあの流れからいくとスイカ割りだろ」 「ですねー」 「いや、だって水かけとかロマンチックじゃん!」 「姉貴、これは皆でそろえるのが目標だから......。まぁ、ある意味ばっちり揃ったが」 「次、次の質問!」 「はいはい、じゃあこんなのはどうだ? 皆さん、こんにちはー。はい、こんにちはー。今回、私が皆さんにしてほしいのはディベートです。『ツンデレ』『ヤンデレ』『デレデレ』の三つのうちでどれが至高か決めてください」 「ふーん、どうする。じゃんけんで決める?」 「そうだね、じゃあやりますか?」 「あぁ、マイ。お前はしなくていいよ。だって、負けたら期待値がうんたらとかいって面倒だもん」 「なっ、数学を馬鹿にしましたね! いいですよ。ならボクは『デレデレ』を取ります」 「おっけ、おっけ。じゃあ、姉貴。じゃんけんぽん。よし、じゃあ俺が『ツンデレ』で」 「えー、私『ヤンデレ』?」 「仕方ないだろ、じゃあ、俺からいこう。ツンデレは間違いなく至高である。それは何故か。一つ目、圧倒的ブランド力。認知度・人気ともに最強クラスだ。アニメや漫画を見ると必ず一作品に一人くらいはでてくるからな。二つ目、究極的ギャップ力だ。人間はギャップ萌えを感じることが多いという。ツンデレはその最たるものであろう。そして最後になるが、三つ目、超弩級的希少価値力だ。現実世界でツンデレな人はそういない。だからこそ、本物に出会えた時の破壊力は計り知れない。以上の三点をもってツンデレは至高である」 「う、意外と筋が通ってるような」 「そうだろう、そうだろう」 「じゃあ、次は姉貴どうぞ」 「え、ええー。ヤンデレねぇ......。おっけ。いくよ。人は何故ジェットコースターに乗るの? それはスリルを求めるから。ヤンデレなら無料でどんなジェットコースターよりもスリルを味わえるよ。やったね。次はー。ええっと。そう、深く愛されてる。きっと愛してるあなたのことは全部知ってるよ。髪の毛の一本まで愛しつくしてくれるに違いないよ。後は、そうだね。彼女からの危険以外はほとんど安全に過ごせるはずだよ。何て言ったってそこら辺の雑草は彼女が狩ってくれるからね。......う、うーん、ぐらいかな......」 「お、おう。なかなか、よかったと思うよ」 「かなぁ? 流石にあれ以上は言いようが 」 「甘い、甘すぎます。ボクが君たちに本当の証明を見せてあげます。まず『デレデレ』がかわいい事を証明します。n=1のとき『デレ』となります。これは『ヤンデレ』『ツンデレ』のどれにも入っていることから、成り立つことは言うまでもありません。次にn=kの時が成り立つと仮定するなら、要するに『k(デレ)』となります。これは、少し分かりにくいので『あなたのことが k(大)好き』ように拡大し、定義しなおします。すると、どうでしょう。n=k+1となると大が一つ増えます。デレてますね。しかも大がついただけで意味に大きな変更はないのでn=kの時と同様に成り立つことが分かります。まず、ここで題意は満たせました。次に、『デレ』の包括範囲について考えます。先ほども申しました通り『デレ』という言葉は『ヤンデレ』『ツンデレ』のどれにも入っていることから『デレ』は『ヤンデレ』『ツンデレ』を包括していることが分かります。そして『デレデレ』とは『デレ』の二乗であり、値は『デレ』よりも確実に大きなものとなります。もし『デレ』が虚数だったときは、それこそ想いが偽物となり、『デレデレ』は可愛くないとなり、最初の証明に適さないので、今回は『デレ』は実数の範囲で考えていきます。ここで『デレデレ』は『デレ』より大きいことが分かりました。しかも『デレ』は『ヤンデレ』『ツンデレ』を包括しており、この二つより大きな値を取ることが可能です。以上の観点より『デレデレ』が至高であると証明づけられます。きゅーいーでぃー」 「..................」 「............お前、ほんと天才だわ。ほんとに」 「今頃、分かりましたか。そうです、ボクは天才なんですよ」 「あぁ、すげぇすげぇ。じゃあ、このディベートの結論は皆、コメント欄に各自書いといてくれると嬉しい」 「みんな、『ヤンデレ』に入れてね」 「画面の前のお兄ちゃんたち、『デレデレ』にいれて欲しいな?」 「はい、マイ君も」 「べ、別に、『ツンデレ』に入れて欲しいわけじゃないんだからね」 「俺の声真似うま! 勝手に俺の真似して言うな」 「だって、お兄ちゃんが言わないから。そういうことを言わないから地味キャラ認定される」 「そ、そうなのか......」 「はいはい、マイちゃんもあんまりルイ君を傷つけないの。そろそろ時間的に最後かな。マイちゃん、読んじゃって」 「りょーです。じゃあ、最後の質問いきますね。妹と姉、どっちがいいっすか? ふぁい」 「「そんなのもちろん」」 「お姉ちゃんに決まってるでしょ」 「妹以外ありえない」 「「「..................」」」 「「?あ」」 「『ふぁい』じゃねぇぇよ。何最後に、地雷ぶち込んでるの!!」 「姉と妹、共に存在した場合は姉が長女、妹が次女。知ってる? 長いって言葉には優れているっていう意味があるのよ。所詮、妹なんて次点でしかないのよ」 「あー、やだやだ。漢字の解釈なんて古臭い考え方出してきて。これだから年増は嫌なんです。それに最近のアニメとかマンガとか見てます? 最近のはやりは妹ものなんですよ? 社会のニーズに答えていきましょうねえ」 「おい、馬鹿。お前、ケンカ売りながら俺の後ろに隠れるな」 「お兄ちゃんのこと大好き」 「そんなこと言ったって無駄だぞ」 「ルイ君、どいて。そいつ殺せない」 「ひ、ひぃ。み、みんな、俺が生きてたら次の動画で会おう。じゃあな!」
さわらび114へ戻る
さわらびへ戻る
戻る